2012/02/29

芥川賞受賞作「共喰い」

やっと読むことができました。第146回芥川賞受賞作品「共喰い:田中慎弥」です。
私は文藝春秋3月号を買って読みました。


これは芥川賞受賞2作、共喰いと道化師の蝶と両方が全文掲載されていて、890円とお得だったのでこちらを購入。ちなみに、ハードカバーだと共喰いが定価で1050円、道化師の蝶が定価で1365円。

芥川賞受賞会見で田中さんがなにかと話題になっていたのはもうみなさんご存知の通り。ふてくされたような不機嫌な会見と話題になっていたけれど、その表情からはどこか素直で可愛らしい感じが見受けられました。本当はシャイな人柄なのだと思う。そういった様子に私は好感を持っていました。“あ、これは私の好きなタイプだ”と(笑)

会見から約1ヶ月後の2月9日には発行部数20万部と発表され、ベストセラーに。


内容量は1日で読めるような量。
読了後の感想は心理描写がとてもうまく、迫りくるような表現でした。しかし、この内容は賛否両論あるだろうな、と思った。陰鬱で息苦しい空気が読了後も残る。暴力的な性描写からリアルな匂いが感じられて、気持ち悪くなる。けれど、そこが表現のうまさかもしれない。エディプスコンプレックスがベースのどこかで読んだことあるような内容な気がした。再読はないかな。
今後の作品に期待したいなと思う。



次は同時収録の円城塔の道化師の蝶を読もう。

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